3D CADソフトや3D CGソフトを使ってモデリングを行なうことで、3Dデータを作成することができるが、それぞれに得意分野が異なる。

3D CADソフトは、CAD(Computer Aided Design)用に作られたソフトであり、その名の通り、建物や機構、部品などの設計を支援するソフトだ。以前は、2次元の平面上に図面を描く2D CADソフトが主流であったが、最近は、PCやソフトウェアが進化したことで、直接3次元で設計を行なう3D CADソフトが多くの場面で使われるようになっている。

3D CADソフトは、正確な寸法を入れた精密なモデリングが可能であり、立方体や球、円錐などの単純な形状(プリミティブと呼ばれる)や、平面上に描いたスケッチを持ち上げて立体化するといった方法で、モデリングしていくソフトが多い。そのため、平面や比較的単純な曲面の組み合わせで構成される物体のモデリングに適している。例えば、スマートフォンのケースや名刺入れ、コップ、ブロックなどを作るには、3D CADソフトが便利だ。

それに対し、3D CGソフトは、CG(Computer Graphics)を作成するために作られたソフトであり、映画のような美しいCGや3Dゲームのキャラクタ、CGアニメーションなどを作るのに向いている。粘土をつまんで引っぱったり、彫刻刀を使って削ったりするような感覚でモデリングできるものが多く、人間や動物など、複雑な曲面を持つ物体のモデリングに適している。その代わり、正確な寸法が求められる分野には向かない。