熱溶解積層方式の3Dプリンタでは、溶解ヘッドから押し出される溶けた樹脂を積層していくことで造形を行なうが、この積層の細かさ(上下方向)を積層ピッチと呼ぶ。

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例えば、積層ピッチが0.2mmなら、高さ50mmの物体を造形するには、50÷0.2で250層を積み重ねることになる。同じ高さ50mmの物体を造形する場合でも、積層ピッチが0.1mmなら、500層積み重ねる必要がある。基本的には、積層ピッチが細かい方が積層段差が小さくなるので積層跡が目立ちにくくなり、より精細な造形が可能になるが、その分出力時間も長くなる。また、積層ピッチの細かさとヘッドの位置決め精度は直接関係するわけではないので、積層ピッチが細かくても、位置決め精度が低ければ、造形物の精度は向上しない。用途にもよるが、最小積層ピッチについては、それほど気にしなくてもよいと言える。

パーソナル3Dプリンタでは、積層ピッチ0.1~0.5mm程度に設定できる製品が多いが、積層ピッチ0.1mmでは出力時間がかなり長くなってしまうので、積層ピッチ0.2~0.25mm程度がお勧めだ。